1957年ザルツブルクでのベルリン・フィルとのライヴ。こういうライヴ収録物の中で楽しみは正規録音のカタログに載っていない曲目。とはいえ一部は他レーベルで既出。まったく同一の演奏なのにレーベルによってこんなにも変わって聴こえてしまうものなのか。個人的にはイガイガつきの栗も嫌いではない…。ところで一緒に収められている「海」について。オットー・クレンペラーが「私は『海』を聴いたつもりだが『湖畔の海(Zell am see)』を出なかった」とザルツブルク近郊の小さな湖の名と「Szell am see(Szellの湖)」を引っ掛けて揶揄(ルーベルト・シェトレ「舞台裏の神々」より)した時の演奏なのかなぁ? さらにナタン・ミルシテインとの「メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲」第3楽章のオーケストラが鳴らす2回のピッツィカートのうち2回目の音が聴こえないくらいに小さい。オーケストラパートの一番の聴かせどころだと思うのだけれども、オーケストラがついてこれなかったの、それとも…といろいろと想像をふくらませて楽しませてくれる組物であります。ベルリン・フィルとの「英雄」はどうかって? 答えは「???」です。